乾燥機をかけると縮む衣類は?
乾燥機に入れてはいけない衣類は、素材の種類と加工の有無によって異なります。以下の衣類は乾燥機の使用に向かないため、注意しておきましょう。
・天然素材でできた服
綿・麻・絹・ウールといった天然素材は、乾燥機にかけると縮んでしまいます。なかでも網目の大きいニットは、一気に乾燥させると縮んでしまう可能性が高いので要注意です。
また、絹に似て光沢のあるレーヨンも同様です。このようなデリケート素材でできたオシャレ着は縮みやすく、基本的には乾燥機に向きません。
・化学繊維でできた服
ナイロンやポリウレタンは熱に弱い化学繊維のため、乾燥機にかけると縮む恐れがあります。ナイロンはウインドブレーカーやスキーウェアなどに、ポリウレタンは合成皮革ジャケットなどによく用いられています。
・ポロシャツ
ポロシャツは、表面に凹凸のある「鹿の子編み」で編まれています。これは、網目が多く通気性が高い反面、乾燥機の熱によって縮んでしまうというリスクがあるのです。ポロシャツ以外にも、目が荒い生地でできた衣類には注意しましょう。
・ジーンズ
衣類の中でもとくに乾きにくいジーンズは、綿でできているものがほとんど。そのため、乾燥機を使うと縮む可能性があります。
・細かい装飾やプリント加工がある服
スパンコールやビーズなどの細かい装飾がある服は、コーティングの剥がれや変形・変色の恐れがあるためN G。また、プリント加工の部分は熱に弱く、剥がれてしまう可能性があります。たとえ生地そのものが丈夫でも、乾燥機の使用は避けておきましょう。
「乾燥機に入れてはいけない衣類」の見分け方は?
乾燥機に入れてはいけない素材を全て覚えるのは、ちょっと大変ですよね。判断に困った時は、洗濯表示をチェックすればOK!温風をあてながら衣類を回転させるタンブラー乾燥(タンブル乾燥)に対応しているかは、「正方形のなかに丸」が描かれたマークで示されています。
・丸の中に点が2つ…タンブラー乾燥OK。排気温度上限は80度。
・丸の中に点が1つ…低温でのタンブラー乾燥ならOK。排気温度上限は60度。
・バツ印…タンブラー乾燥NG
なお、これらの表示がなくても、衣類のタグ部分などに「タンブラー乾燥不可」といった記載がある場合もあります。また、取り外し可能なタグに書かれていることもあるので、購入時に確認しておくのもいいですね。
「乾燥機に入れてはいけない衣類」の乾かし方
ときには「乾燥機NGだけど、できるだけ早く乾かしたい!」という場面もあるはず。そんなときは、以下の方法を試してみてください。
・浴室乾燥機を活用する
お風呂に付いている浴室乾燥機は、通常の乾燥機より温度の低い風で乾かしてくれます。そのため、衣類が縮んでしまう心配が少なくなります。ハンガーなどにかけた状態で干せるので、衣類へのダメージが少ないのもポイントです。
・短時間だけ乾燥機を使う
乾燥機の使用によって衣類が縮むのは、乾燥後の冷却によって繊維の間がギュッと狭くなるため。そこで、乾燥機の使用時間を短くし、生乾きの状態で干すのも1つの方法です。完全に乾かすことはできませんが、乾ききるまでの時間は短縮できますよ。
・クリーニング店で静止乾燥機を利用する
「静止乾燥機」とは、ハンガーにかけた衣類を温風などによって乾燥させる、クローゼットのような機械のこと。クリーニング店のなかには、タンブラー乾燥NGの衣服を少しでも早く乾燥させるために「静止乾燥機」を利用している場合があります。ただし、すべてのクリーニング店が対応しているわけではないため、事前に確認しておきましょう。
・自然乾燥させる
浴室乾燥機や静止乾燥機を利用できる環境でない場合は「天日干し」または「陰干し」で自然乾燥させましょう。乾燥機に比べるとどうしても時間がかかってしまいますが、衣類へのダメージは最小限に抑えられます。
乾燥機で衣類が縮んでしまったときの対処法
乾燥機によって衣類が縮んでしまった場合、素材によっては元の状態に近づけることができます。もしものときは、以下の方法を試してみてくださいね。
・ウールの衣類が縮んだ場合
ウールなどのニットが縮んでしまったら「ジメチコン」という成分が入ったトリートメントの力を借りましょう!まずは洗面器にぬるま湯をはり、トリートメントを1プッシュ入れて溶かします。そこに衣類をしばらく浸けたあと、手で軽く押して水気を切ります。
あとは、伸びないように平干しの状態で干しておくだけ。トリートメントを入れ過ぎると、ベタベタになってしまうので注意してくださいね。
・化学繊維や綿のニットが縮んだ場合
化学繊維や綿のニットには、アイロンのスチームが効果的です。まずはニットを広げ、アイロンを少し離した状態でスチームをあてます。しばらくの間スチームをあてたら、ニットを少しずつ引っ張り、元の状態に近づけていきましょう。
まとめ
・天然素材、化学繊維でできた衣類、ポロシャツ、ジーンズは乾燥機で縮む可能性あり
・飾りやプリント加工のある衣類もデリケートなため乾燥機はNG
・乾燥機は使えない衣類は低温でダメージの少ない干し方を
・縮んだ場合の対処法あり
それぞれの衣類に合った扱い方を意識し、お気に入りの服を長持ちさせてくださいね。
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