メリットやデメリットは?カラリ床の『基本的な仕組み』をおさらい
カラリ床は表面に細かな溝があるため、水はけがよく、溝に水分が残っても素早く自然乾燥してくれる特徴があります。浴室をカラリと乾燥させ、カビや雑菌などの繁殖を防いでくれる点が、カラリ床のメリットなのです。
その一方で、カラリ床は凸凹しているからこそ、普通の床より石けんカスや洗剤が残りやすいのがデメリットだと言えます。残存物質が付着したカラリ床は乾燥機能が著しく低下し、たちまち雑菌や汚れの温床と化してしまうのです。
そうなると、せっかくのカラリ床の性能が活かしきれないだけでなく、浴室の衛生を保つことが難しくなってしまいます。とはいえ「もうすでに汚れている」「水滴が残り続けて機能していない」と諦めてはいけません。
日頃のお手入れと定期的な掃除を適切におこなえば、カラリ床の機能を回復させることができるからです。
日頃のお手入れと定期的な掃除のやり方
カラリ床の機能を回復&発揮させるには「日頃のお手入れ」と「定期的な掃除方法」を正しくおこなう必要があります。
カラリ床の日頃のお手入れ
・シャワーで洗い流す
基本、カラリ床は毎回念入りに掃除をする必要はありません。けれども、石けんやボディーソープ、シャンプーなどが残っていると、水はけが悪くなっていきます。そうならないように、浴室を使ったあと、シャワーでしっかり洗い流す習慣をつけることが大事なのです。
カラリ床の定期的な掃除方法
それでも、入浴後のシャワー洗浄だけだと、いつかカラリ床はカラリとしなくなってしまいます。だからこそ、定期的にお手入れ(掃除)する必要が出てくるというわけです。カラリ床の定期的なお手入れ(掃除)は、次の手順で行うと失敗がなく、サクサクはかどります。
1.中性洗剤を吹きつける
汚れのひどいところを中心に、中性洗剤をスプレーしていきます。なお、市販されている浴室用洗剤を使用する際は、成分表示が「中性」であることを確認してからご使用ください。
2.数分置いてから床ブラシで汚れをこすっていく
表面を傷つけないイメージのあるスポンジですが、細かな溝のあるカラリ床には向いていません。ですから、スポンジではなく樹脂製(プラスチック製)床ブラシの使用をおすすめします。ポイントは、ブラシを縦横にまんべんなく動かすことです。中性洗剤を塗ったまま長時間放置すると、床が変色(シミ)する恐れがあるので、十分お気をつけください。
3.洗剤成分をしっかり洗い流す
まずは、熱めの温度に設定したシャワーでカラリ床を丁寧に洗い流します。理由は、水よりもお湯の方が洗剤を落としやすいからです。次に、冷水シャワーをかけることで、カビの繁殖しやすい温度(熱)を取り除いておきましょう。最後に、軽く水滴を拭き取ると、お掃除は完了です。
以上の方法で掃除をしても、カラリ床の乾きが復活しないこともまれにあります。そんなときは、次のステップをためしてみましょう。
カラリ床を復活させる画期的なアイテムと3つのステップ
結論から言うと、中性洗剤だけでは乾きが戻りきらないカラリ床には「研磨剤入りのクリームクレンザー」が効果的です。
ステップ①
研磨剤入りのクリームクレンザーを、汚れている部分を中心にカラリ床に塗布します。ただし、クリームクレンザーは中性洗剤より洗浄力が強めなので、多用はおすすめできません。
ステップ②
定期的な掃除と同様に、床ブラシで塗り広げていきます。樹脂製(プラスチック製)であれば、床ブラシはどのメーカーのものでも構いません。幅広タイプのブラシを使うと、時短はできますが、細かな部分まで届かないので、なるべくヘッドの小さいものを使ってください。
ステップ③
クリームクレンザーが泡立つ程度の力で、縦・横方向にまんべんなくカラリ床の溝にそって、こすっていきます。その際、力加減より力をかける向きを意識するのがポイントです。床の溝に入っている見えない汚れをそぎ落とすイメージで作業をするとうまくいきます。
それでもダメなときに使える身近なアイテム3選
カラリ床の掃除は、状態に応じて道具や洗剤を使いわける必要があります。中性洗剤や浴室用クリームクレンザーでも落とせなかったガンコな汚れには、ほかのアイテムの使用を検討すべきです。
カラリ床の機能回復に使える3つのアイテム
1.酵素系漂白剤
酸素系漂白剤は弱アルカリ性なので、酸性の性質を持つ油などの汚れを落とすのに適しています。また衣類や食器にも使われるほど安全なことから、酸素系漂白剤はカラリ床に使用しても問題ありません。酸素系漂白剤をピンポイントで塗布すると、中性洗剤やクレンザーでは効果のなかった汚れが簡単に落とせます。
2.重曹
重曹も弱アルカリ性なので、石けんカスや皮脂汚れが落としやすいアイテムです。ただし、床材を傷める可能性があるので、あらかじめ希釈したものを使用するようにしてください。重曹はお風呂だけでなく家中のお掃除に使えるので、自宅にない人はこの機会に購入しておいてもいいでしょう。
3.クエン酸など酸性洗剤
水アカを原因とする黒カビや皮脂汚れ(アルカリ性)には、クエン酸など酸性洗剤(酸性)が有効です。しかし、クエン酸が床に残ってしまうと、高い確率でシミを作り、変色してしまいます。クエン酸など酸性洗剤を使うときは用いるのを短時間にとどめておき、洗い残しがないよう、注意を徹底してください。
この記事のここがミソ!
・洗剤残りがカラリ床の性能を阻害する
・日頃のシャワー洗浄と定期的な掃除が機能維持の鉄則
・クエン酸はシミを作ることもあるので要注意
カラリ床の乾きが悪くなってきたと感じたら、なるべく早めにお手入れするのが正解です。「2週間に1度」のペースでお手入れ(掃除)をすれば、カラリ床の「乾き性能」は、十分回復&維持することができますよ。
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